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吉川 マサル |
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「ギャンブル宝典MAX」の3月号原稿を書きました。なんと今回で最終回(休刊だか廃刊だか)だそうで...。
----- この原稿を書いているのは2月中旬、大学受験のまっただ中でして、私は「1年を 通じて最大のギャンブル」をやっている最中であります。まぁ、ギャンブルというと 「不謹慎だ」と怒られそうですが、「合格する確率が最大になるように努力して勝負 する」のが受験ですから、人生そのものを賭けた大ギャンブルと言ってもあながち間 違ってはいないのではないでしょうか。実際、彼らに私が行うアドバイスもギャンブ ルで培ったそれとほぼ同じです。「常に冷静に淡々と」とか「強気も弱気も不要、ど ちらかになってしまうなら強気で」とか。まぁ、私は第三者ですから気楽なものなん ですが...受験生は大変ですよね。 さて、今月の問題です。 問)マサルさんは次のようなギャンブルを思いつき、胴元になろうとしています。 (ルール)対戦相手にコインを投げさせ、表が出たら10円を支払う。裏が出たらもう 1回投げさせ、そこで表が出たら2倍の20円を支払う。また裏が出たらもう1回投げ させ、そこで表が出たら2倍の40円を支払う。・・・このようにして、表が出るまで 続け、表が出たのがx回目なら、10×2^(x-1)円だけお金を支払う。 「大抵は3回目くらいまでに表が出るだろうから、参加費は100円とかで良いかな 」とかマサルさんは言っているのですが、これは正しいでしょうか。 なんだかおおざっぱな胴元ですねぇ..。(笑)では、この連載ではおなじみの「期 待値計算」を行って、適正な参加費を算出してみましょう。期待値は、 期待値 = 「配当(金額)」×「当選確率」 (の総和) で得られる数値で、よーするに配当金の平均を求めるものでしたね。この場合、参加 費が期待値よりも高ければ、マサルさんは大儲け、ということになるわけです。 では、計算してみましょう。まず、1回で終わる確率は1/2、得られる金額は10円 ですから、10×(1/2)=5となりますね。次に2回で終わる確率は、1回目が裏、2回 目が表ということになりますから、20×(1/2)^2=5、というわけでまたまた5となりま した。3回目の場合は、40×(1/2)^3=5、4回目の場合は80×(1/2)^4=5、……n回目 の場合は、10x2^(n-1)×(1/2)^n = 5となり、実はず〜っと5になってしまいます。つ まり、期待値は、 10×(1/2)+20×(1/2)^2+40×(1/2)^3+…… と永久に続くことになり、期待値はなんと無限大!つまり、いくら参加費を高くして も(たとえ数億円にしても)計算上は割に合わない、ということになるんです! もちろん、数億円に設定したならば(そして参加者がいたならば)、負けるなんて ことはほとんど確率的にはゼロなのですが、それでも計算上はこうなっちゃうんです ね。ちょっと感覚的には納得しづらいものがありますが..。 というわけで、さんざん期待値計算によってギャンブルの勝率を上げることを議論 してきたこの連載ですが、最終回になって「期待値は現実と違う」という結論になっ てしまいました。7年間の連載におつきあいいただき、本当にありがとうございまし た。まだどこかでお会いしましょう。 ----- |
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2月19日(火) 14:39:44
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