過去ログ

M.Hossie
 さて、マサルさんも密かに期待している今年の東大入試数学の講評などを。昨夜遅くまで解いた実感をもとに書いてみます。概して文系は例年並みに易しく、理系は2年続いた易化傾向に終止符が打たれた感じではないか。とは言え、1980 年台終わり頃の異常な難問揃いに戻ったとまでは言えない。問題集で言えば「1対1対応」か「青チャート」並のレベルで十分対応可能である。理系だと合否のボーダーは 40 点台に来るのではないかと思われ。

[共1]理系はこれを落とすと痛い。筆者は P (p, p^2), Q (q, q^2) と座標を設定し、傾きの条件から p + q =√2。又、P を中心に Q をπ/3 回転すると R になるので、回転の一次変換から R の座標を求め、これが y = x^2 上にあるという2つの条件から p, q を求めました。とにかく計算がめんどい。答えが a= 18/5 みたいに有理数になったのが少し意外であったことよ。
[文2]去年の線形計画法にも似た設定。要は傾き -1 になるような接線が領域内の2曲線上に有るか無いかで場合分けすればいいだけのこと。これもチャート式かなんかに有りがちで完答可能な問題。
[文3・理4]文理ともにこれが一番易しい問題。グラフを書いて落ち着いて考えれば 10 分で完答出来る。理系の設問ではn次にまで拡張しているが、要は1つ次数が増えるたびにそれぞれの解に対して3つの解が出て来るので、実解の個数が3の累乗で増えてくる。グラフで眺めればあったり前の話なので、S台予備校の答えみたいにわざわざ帰納法なんか持ち出して証明するまでもないと思われ。
[文4・理6] (1) は樹形図書けばしまい。(2) は文系では奇数回に限定してあるので余り気を遣わなくてもいいが、理系では自然数一般なので even と odd で場合分けしないといけないのでマズー。東大の確率はほぼ確実に漸化式との融合になるので受験生は必ずマスターしておかなければならない定番の分野である。
[理2] (1) は筆者は平方数を (10p + 1)^2, (10p + 2)^2, ・・・・(10p + 9)^2 と10通り書き出して、それぞれについて下2桁の和が偶数になるか奇数になるか調べました。泥臭いがこれが一番確実。(2) は (1) の場合に当たるので、下4桁は 0000 か 4444 のどちらか。4444 になるなら、その数は (100p + 10q + 2)^2 か (100p + 10q + 8)^2 のどちらかで書けるが、どちらも2桁目や3桁目に 4 が来ることがないこと (非存在性)、また、0000 の場合は 100 の2乗が条件を満たすので必ず 10000 の倍数になる平方数が有ること (存在性) を示して証明にしました。多分もっとスマートな証明が有ると思いますが、このやり方でも 20 分掛かりません。
[理3]数Cの2次曲線のコーナーのおまけで、アステロイドとかトロコイドなどと交じって「ハイポサイクロイド」が紹介されているかも知れません。P をθの媒介変数で表示して、y* (dx/dθ)*dθ を積分計算するだけなんだけど、これが超うざいので筆者は発狂して投げました。これをばしっと最後まで計算出来た奴は根気ありまくり。
[理5]この問題を出した出題者はいったい何が見たいのか全く意味不明な問題ですね。(1) は x 軸の周りに回転すればいいだけなんだけど、(2) はどうすりゃいいのかしら? 救いなのは V は単調増加関数なので、答えは一意なんですが、ぼくは r = 1.3 くらいから 0.1 刻みで代入しましたよ。数学的には Newton 法などで近似計算するんかね。しかし、今年の理系はこの5番やハイポサイクロイドの3番など、何のひねりも工夫もない問題が目立つ。出題者もネタ切れか。

都内某所   2月26日(木) 20:44:02     20650

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