第110回 “解答と解説”


 まず、問題条件にあう切り方で60個に分割する方法を考えましょう。一番単純なのは、A、B、Cどれかの方法で59回切ることですね。ただ、これだと表面積が最少にはならないんです。立体の表面積の和は、1度切るごとに10×10×2=200cm2ずつ増えますから、切る回数はできるだけ少ないほうがいいんですね。

 さてそうすると、これは切った後の姿を想像したほうが楽そうです。つまり、切断後に60個の立体が、どのような構成になっているかを考えるんですね。すると、立体の個数は 縦×横×高さ(のそれぞれの個数)で数えることができますから、これが60になる方法は、

A. 1×1×60(これは上記の例)
B. 1×2×30
C. 1×3×20
D. 1×4×15
E. 1×5×12
F. 1×6×10
G. 2×2×15
H. 2×3×10
I. 2×5×6
J. 3×4×5

の10通りの切り方が考えられることが分かります。そして、切断回数ですが、これは、例えばG.なら(2−1)+(2−1)+(15−1)=16回、と計算します。1回ずつひく理由ですが、2つに分割されている、ということは1回切断ということが分かりますね。同様にして、15個に分割されている、ということは14回切断ということが分かります。まあ、植木算の考え方ですね。

 さてこのようにしてA.〜J.の切断回数を調べると、J.が9回で最も少ないことが分かります。というわけで、(1)はの答えは9回、となります。


 次に(2)ですが、これは(1)が分かれば簡単です。1回の切断で200cm2ずつ増えることが分かっていますから、9回だと200×9=1800cm2増えることになります。これにもとの立方体の表面積(600cm2)を加えて、2400cm2となります。

      解答:(1)9回 (2)2400cm2


 ちなみにこちらに栗原英治さん作の素晴らしい解説があります。ぜひ、ご覧ください。

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