この問題、中学入試に出題されるとすれば、かなり難しい虫食い算になると思います。
#以下、例えばABCDと書いたときには4けたの数を、ABと書いたときには2けたの数を表すことにします。
まずCDについて考えます。ABCDに7000を加えても、下2けたには関係ありませんね。さらに、これを5倍しても同様です。つまり、ここでは下2けたCDに5倍をした結果、また下2けたがCDになるような数を考えればよいわけです。
そのような数は、00、25、50、75が考えられます。そこで、それぞれを調べてみると、
- 00の場合
Bにどんな数があったとしても、B00×5の結果が700になることはありえませんね。
- 25の場合
これも00の場合と同様で、Bにどんな数があっても725になることはありえません。
- 50の場合
これならいくつかの方法が考えられます。150×5=750、350×5=1750(1繰り上がることになります)、以下550、750、950の5通りが考えられます。
- 75の場合
これは00や25と同様、Bにどんな数があっても775にはなりませんね。
さてこれで、CD=50であることが分かりました。
あとは、(AB50+7000)×5=AB750 となるABを求めればよいことになります。手っ取り早いのは方程式で解いてしまう方法ですね。この程度の方程式なら、小学生も「マルイチ算」というのを知っていますので解くことができます。
(AB×100+50+7000)×5=AB×1000+750
AB×500+250+35000 =AB×1000+750
AB×500=34500
AB=69
というわけで、AB=69と分かりました。(実際には、小学生が解く場合は少し表記法とかが違います。)
(注)・・・上記の方法で、AB=69を求める部分を、あくまでも方程式を使わずにとくのであれば、やはりある程度当てはめて検証することが必要になります。まあ、それほど大変でもないですけど....。
答え:6950
以下に、今回の参加者のお一人、須崎琢也さんの解答を紹介させていただきます。小学生に説明するには、なかなか良い方法だなと感じました。なお、掲載にあたってはご本人の承諾をいただいています。
まず,“×5”は“×10÷2”と考えられますから“(A+7)BCD0”が“AB7CD”の2倍であるとしても問題と同意になります。また,“2倍”というのは“同じものを加えたもの”でもありますから,結局
AB7CD
+)AB7CD
――――――
(A+7)BCD0
の虫食い算を解けば,問題を解いたこととなります。
さて,Dについて考えると,同じものを加えたときに下一桁が0になる(0から9までの)整数は 0又は5 となります。
-
1)D=0のとき
Dと同様に考えてCも 0又は5 となるがC=0は百の位の条件を考えると,Cは 4又は5 となるため,C=5だけが解である可能性がある。次に千の位でBの条件を考えると“同じものを加えたときに下一桁が自分自身より1小さい”ことになりますから,B=9です。続いて万の位でAの条件を考えると“同じものを加えたときに下一桁が自分自身より6大きい”ことになりますから,A=6です。
-
2)D=5のとき
十の位でCの条件を考えると“同じものを加えたときに下一桁が4”ことになりますからCは 2又は7 です。しかし,2又は7のどちらのときにも百の位におけるCの条件を満たさないため,D=0は解としては不適であると判ります。
したがって,求める答えは,A=6,B=9,C=5,D=0であって,4桁の整数“6950”となります。また,(6950+7000)=69750 であり,確かに問題の条件を満たします。
答え:6950
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