まずは平面図形で考えてみましょう。
上の図をご覧ください。図は、縦6cm、横5cmの長方形を同じ向きにならべて一辺が30cmの正方形を作り、その正方形の1つの対角線をひいたところを示しています。
この対角線がいくつの長方形を横切っているかを数えるのは比較的簡単ですね。え〜っと....10個ですね。さてこの10個を、きちんとした式をたてて求めてみることにします。
対角線は、まず右上をスタートします。そして、横線にぶつかりますね。これで一つの長方形を突き抜けたことになります。次に、縦線にぶつかります。これで2個目。さらに横線で3個目・・・という具合に、この対角線は縦線あるいは横線にぶつかる度に、一つの長方形を貫通したことになります。そして最後は縦線と横線の交わるポイントで10個目、というわけです。
すると、先ほどの10個というのを、次のような式で求めることが可能です。
突き抜ける縦線の数・・・4本 横線の数・・・5本
4+5+1=10
というわけです。
さて、今度は立体にこれを置き換えて考えることになります。
大きい立方体の1本の対角線は、一つの面を突き抜けるごとに一つの直方体を貫通したことになります。というわけで、この対角線がいくつの面を通過したかを考えればよいことになります。立方体を分ける面は、3方向ありますね。(分かります?)それぞれ、この対角線が突き抜ける面の数は、14面、9面、5面となります。
平面図形なら、これらを足して最後に1を加えればできあがりですが、立体図形ではそうはいきません。なぜなら、同時に2方向の面にぶつかっている場合、すなわちちょうど直方体の辺にぶつかっている場合があるからです。これらは1つの面を突き抜けたと考えるべきであるにもかかわらず、このまま足し算してしまうと2回数えられてしまうことになります。
そこで、対角線が辺にちょうどぶつかってしまう場合がいくつあるかを考えます。これは、2cmの辺にぶつかるのが1回、3cmの辺にぶつかるのが2回、5cmの辺にぶつかるのが4回となります。その理由ですが、例えば2cmの辺にぶつかるのは3と5の公倍数である15cmに1回です。そんなわけで、30÷2ー1=1回というわけです。(う〜ん、説明が難しい...。)
となるとあとは計算だけですね。
14+9+5ー(1+2+4)+1=22
答:22個